Babinski – Weil 試験(星形歩行):方法と判定

はじめに

Babinski – Weil 試験のやり方や判定について解説します。

Babinski – Weil 試験(バビンスキー・ワイル試験)は,片側性迷路障害を検出する検査です。
障害があれば星型歩行となります。

検査方法

閉眼で前方に 数歩 〜 10 歩進み,次に,後ろ歩きで同じ歩数だけ戻るということを繰り返し,歩行の軌跡を観察します。

歩数は文献によって異なります。
往復の回数についても文献には記載がありません。

床は平らでなければなりません。

検者は,被検者の後方について一緒に歩きます。
検者が動かずに口頭指示を出すと,声の方向を頼りにして歩く方向が修正されてしまい,症状が出にくくなることがあります。
また,転倒する恐れがありますので,常に手の届くところにいる必要があります。

判定

正常であれば,ほぼ同じところを前後に往復するだけです。

片側性の迷路障害があると,前進するときは病変側に曲がって進み,後退するときは病変側とは反対側に曲がって進んでしまいます(前進と後退で逆になるのは,病変側に回旋しているからです)。
その結果,往復の軌跡が次第に病変側に回っていき,星形の軌跡を描きます(図 1)。
これを星型歩行(羅針盤歩行,コンパス歩行,compass gait)と呼びます。

星型歩行
図 1: 星型歩行

片側性の小脳障害であれば,前進も後退もともに病変側に曲がってしまうため,徐々に病変側に移動してしまいます。

健常者でも多少は曲がってしまいます。
10 歩の前進と後退を 5 回繰り返し,最後の後退の軌跡を基準線と比べると,女性で平均 5.26°,男性で平均 3.11° 傾いていたとの報告6)があります。

迷路障害の有無を判定するカットオフ値は見つかりませんでした。
また,カットオフ値を決めるためには,検査結果を数値化する必要がありますが,数値化を試みた研究も見つかりませんでした。

おわりに

有名な検査ですが,方法は統一されていないようです。

星型歩行としましたが,星形歩行の方が適切かもしれません(あまり踏み込んで考えていません)。

参考文献

1)小嶺幸弘: 神経診察ビジュアルテキスト. 医学書院, 2005, pp177-180. 星状
2)岩田誠: 神経症候学を学ぶ人のために. 医学書院, 2004, pp318-319. 型
3)鈴木則宏(編): 神経診療クローズアップ. メジカルビュー社, 2011, pp103. 形
4)米田稔彦: 協調運動機能, 標準理学療法学 専門分野 理学療法評価学第2版. 内山靖(編), 医学書院, 2006, pp138-148. 型
5)平山惠造: 神経症候学. 文光堂, 1979, pp689-690. 型
6)Miranda CS, Stefani CP, et al.: Assessment of gait deviation on the Babinski-Weill test in healthy Brazilians. Arq Neuropsiquiatr. 2013; 71: 615-620. doi: 10.1590/0004-282X20130106. PMID: 24141442.

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