病的反射についての簡単な解説です

はじめに

この記事では病的反射の概要を解説します。
各反射を勉強する前に理解しておきたい内容です。

病的反射とは

病的反射とは,その反射が出れば神経系の異常がある可能性が高いという反射です。
病的反射に含まれるものとして,出にくい腱反射が出ること,新生児にみられる原始反射が成人で出ることなどがあります。

出にくい腱反射

腱反射が亢進し出にくい腱反射が出ている状態を病的反射が陽性であるとするものです(腱反射の判定については別の記事で書いています)。
腱反射の亢進は錐体路障害の徴候です。

ただし,あくまでも出にくい腱反射であり,神経系の異常があってはじめて出るというものではありません。
神経系の異常がなくても出ることはあります。

口尖らし反射,ホフマン反射,トレムナー反射,ワルテンベルク反射,ロッソリーモ反射,メンデル・ベヒテレフ反射などは,病的反射に分類されることが多い「出にくい腱反射」です。

原始反射

原始反射である病的反射として,吸引反射,把握反射,バビンスキー反射などがあります。

原始反射は,新生児では正常な反射で,成長に伴って抑制されて出なくなります。
抑制されるのであり,原始反射の反射弓は残っています。
成人で原始反射が出るということは,抑制する部位に障害があるということを意味します。
健常成人で原始反射が出ることはまずないのですが,高齢者では神経系の異常がなくても出ることがあります。

原始反射を抑制する部位については,神経内科学の教科書には詳しく書かれていません。
原始反射が出れば,前頭葉の障害や両側大脳のび慢性な障害を考える2)というような大まかな判断になります。
バビンスキー反射は錐体路徴候です。

おわりに

病的反射の定義は教科書によってばらつきがあり,統一されていないようです。

参考文献

1)平山惠造: 神経症候学. 文光堂, 1979, pp495-562.
2)田崎義昭, 斎藤佳雄: ベッドサイドの神経の診かた改訂17版. 南山堂, 2014, pp67-93.

2021年1月31日
2018年12月13日

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