メラトニンとは:作用,加齢による変化

はじめに

メラトニンについて,簡単に説明します。

メラトニンとは

メラトニンは松果体から放出されるホルモンです(松果体は間脳にあります)。

メラトニンの作用

体内時計を外界の昼夜のリズムに合わせる際に作用します1,2,5)

サーカディアンリズム(体内時計)の中枢である視交叉上核のリズムは網膜からの明暗の情報によって昼夜のリズムと同調します。
そして,視交叉上核で刻まれるリズムは,メラトニン濃度の増減として全身の細胞に伝えられます。

血中のメラトニン濃度は,昼間は低く,夜間は高くなります。

その他の作用として,軽い催眠作用2),体温低下作用2),生殖腺の早期発育を抑制する作用3,4)などがあります。

加齢によるメラトニン量の低下

分泌されるメラトニン量は加齢とともに低下します。
1 歳から 3 歳頃までが最も高く,思春期以降は減少し,70 歳を超えるとピーク時の 10% 以下になります5)

メラトニンを分泌する松果体も,思春期前に退縮し始めます2)

おわりに

メラトニンの興味深いところは,原核生物であるシアノバクテリアにも存在するような進化的に古い物質だというところです5)
進化的に古いものは機能が分化しておらず,多くの機能を持っている傾向があります。
メラトニンには様々な機能があるということで注目されているようです。
理学療法士の国家試験でも時々出題されています。

参考文献

1)岡田泰伸(監修): ギャノング生理学 原著25版. 丸善出版, 2017, pp330-334.
2)本間研一(監修): 標準生理学 第9版. 医学書院, 2019, pp924-933.
3)真島英信: 生理学 改訂第18版. 文光堂, 1993, pp565-567.
4)金子丑之助: 日本人体解剖学下巻(改訂19版). 南山堂, 2008, pp459.
5)服部淳彦: メラトニン 時間医療科学と抗加齢医学の側面から. アンチ・エイジング医学-日本抗加齢医学会雑誌. 2014; 30: 684-691.

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