はじめに
各手根骨に付着する筋の一覧です。
月状骨と三角骨には筋の付着はありません。
筋の付着は全て掌側です。
背側には筋の付着はありません。
舟状骨に付着する筋
- 短母指外転筋
豆状骨に付着する筋
- 小指外転筋
- 尺側手根屈筋
大菱形骨に付着する筋
- 短母指屈筋(深頭)
- 母指対立筋
- 短母指外転筋
- 長母指外転筋
短母指外転筋が大菱形骨に付着するとの記載がない文献1-3)があります。
小菱形骨に付着する筋
- 短母指屈筋(深頭)
基礎運動学5)には,母指内転筋(斜頭)が小菱形骨に付着するとの記載があります。
有頭骨に付着する筋
- 短母指屈筋(深頭)
- 母指内転筋
日本人体解剖学1)では,母指内転筋が有頭骨に付着するとの記載はありません。
有鉤骨(有鈎骨)に付着する筋
- 尺側手根屈筋
- 短小指屈筋
- 小指対立筋
屈筋支帯について
屈筋支帯の尺側は豆状骨と有鈎骨鈎に付着し,橈側は舟状骨結節と大菱形骨結節に付着します。
屈筋支帯に付着する筋は間接的にこれらの骨に付着していると考えることができます。
ここまでに出てきた筋では,長母指外転筋以外は屈筋支帯に付着していますし,長掌筋や短掌筋も屈筋支帯に付着するとしている文献6)もあります。
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他の骨に付着する筋についてはこちらをご覧ください。
スポンサーリンク参考文献
1)金子丑之助: 日本人体解剖学上巻(改訂19版). 南山堂, 2002.
2)河上敬介, 磯貝香(編): 骨格筋の形と触察法(改訂第2版). 大峰閣, 2013.
3)越智淳三(訳): 解剖学アトラス(第3版). 文光堂, 2001.
4)秋田恵一(訳): グレイ解剖学(原著第4版). エルゼビア・ジャパン, 2019.
5)中村隆一, 斎藤宏, 他:基礎運動学(第6版補訂). 医歯薬出版株式会社, 2013.
6)津山直一, 中村耕三(訳): 新・徒手筋力検査法(原著第10版). 協同医書出版社, 2022.
7)武田功(統括監訳): ブルンストローム臨床運動学原著第6版. 医歯薬出版, 2013.
2021 年 5 月 12 日
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